補聴器は専門の販売店やインターネットで購入できます。耳鼻咽頭科で紹介してもらうこともできます。
できれば、実際に見て試せるところが良いでしょう。その場で解らないことを聞いたり、音の調節ができるからです。
アフターサービスがしっかりしていて、修理、点検をしてくれるところ、「認定補聴器技能者」の資格を持ったスタッフがいるところ、利用者の悩みや希望を聞いてくれる相談員のいるところが安心です。
どんな時に聴こえなくなるか、どんな時に使用したいか、予算はどのくらいかなどで選びます。治療のために必要なものであれば、医療費の控除になります。
補聴器に慣れるには時間がかかります。最初は長時間の使用は避けましょう。
今まで健常者として暮らしてきた人にとっては、自分の発声する声の大きさや感覚が判りますが、生まれてからずっと障害を持っている人には、声の感覚が判らないことがあります。
補聴器を使っていても聴こえる範囲が限られていたり、早口だと聞き取れないこともあります。
現在の補聴器では限界があることを知ってください。周りの人達は、このようなことを理解する必要があります。
そのため、手のしぐさ、筆談、要約筆記といった様々な手段でコミュニケーションを取ることが大切になっています。
聴覚障害者たちは言います。聴こえないことを補ったら私たちは何でもできる、と。聴覚障害者と健常者がもっと理解しあい、コミュニケーションを図れば、聴覚障害者の日常生活はぐっと楽に、明るいものになるでしょう。補聴器は、聴覚障害者にとって大切なコミュニケーションツールです。
聴覚に障害を持つ人を聴覚障害者と言います。
聴覚障害者にはろう者、軽度難聴から高度難聴までの難聴者、中途失聴者があり、分類されます。先天性、後天性があり、薬の影響、ストレス、加齢などが原因とされています。「話すのに不便を感じる」程度の人も含めると、日本に約600万人もいます。
聴覚障害には、伝音性難聴、感音性難聴、混合性難聴があります。伝音性は内耳までの間の音を伝える経路に原因があり、感音性は内耳から奥の聴覚神経や脳へ至る神経回路に原因があります。「千葉県」が「滋賀県」に聞こえたり、「おじいさん」が「おにいさん」に聞こえたりと、音として聴こえますが言葉として聞き取れません。
生まれつきの人も、途中で障害を患った人にも、耳の障害以上に精神的な不安をかかえています。
補聴器は聴覚に障害のある人が使用します。健常者にとって100%聴こえる音が半分以下だったとしても、補聴器を使うことで100%とはいかなくても、70%、80%、つけていない状態よりは聴こえるようになります。しかし、音は大きく聴こえますが、何を話しているかまで判らないこともよくあります。
耳かけ型の補聴器を試したことがありますが、耳に音が直に入ってきてきーんとします。長時間つけていると、頭が痛くなります。それを聴覚障害の人は頼りにしているのだと思うと、大変だな、もっと良いものができると良いなと思います。
補聴器は、1960年代に誕生しました。初期はお弁当箱の大きさだったのが、1970年代に入ってたばこの箱くらいの大きさになりました。受信部やバッテリーが収まった箱を胸ポケットなどに入れて持ち歩いていました。最近は「Vegas」などデジタル式に人気があります。値段はアナログで約3万円〜9万円、デジタルで約3万円〜20万円かかります。
1980年代に誕生しました。耳の上側に機具をひっかけます。この機具に受信部やバッテリーが収まっています。大型、小型、超小型があります。現在もよく使われています。値段はアナログで約4万〜15万円、デジタルで約6万円〜35万円かかります。
1990年代に誕生しました。耳の内部にセットします。イヤーモールドの中に受信部、場ッッテリーが入るようになりました。肌色で目立たない、ということをよくテレビで宣伝していました。現在もよく使われています。オムロンイヤメイトなどが人気です。値段はアナログで約6万円〜18万円、デジタルで約8万円〜40万円かかります。
メガネと補聴器が一体になっています。補聴器を内臓したものや、骨導式などがあります。
振動する物体を頭部、頸部に接触させることで音を聞く方法です。外耳、中耳を介さずに、直接内耳に音が入ります。外耳、中耳に障害のある伝音性難聴に有効です。似た方法に、筋肉伝導という方法もあります。
人工内耳型と人工中耳型があります。手術をします。中途失聴した大人に多い方法です。しかし、最近は乳幼児に早期につけることで言語訓練に効果があるとして、乳幼児の人工内耳が増えてきています。
FM式(FM type)と赤外線式があります。FM式には耳かけ型とポケット型があります。
2000年代に入り、今までのアナログ式に変わってデジタル式が登場しました。アナログ式は、全ての音を拡大するため、雑音も大きくなり、聞き取りにくかったのに対し、デジタル式は、雑音はなるべく抑え、必要な音だけを大きくしました。高価なため、まだ20%〜25%の人にしか普及していません。
話し手と聞き手の人数によって使い分けることができます。1人の話し手対1人又は複数の聞き手、多数の話し手対1人又は複数の聞き手などで使い分けます。
テレビやCDの音を聞く、電話などの場面によっても分けられます。
いくつかを組み合わせ、トータルでのコミュニケーションが必要です。
話し手の声をアンプで増幅して、ループに電気で流し、受信用コイル(補聴器のT)で聞くものです。広い会議室、講習会などで使われます。
FM電波は、話し手の声を送信機から電波で飛ばし、それを受信機(FM補聴器など)で受けて聞くものです。赤外線は話し手の声をアンプから赤外線で飛ばし、それを受信機で受けて聞くものです。屋内のみで使用されます。
補聴器に外部マイクを接続し、話し手の口元に近い位置にマイクを置いて聞くものです。
会話やテレビの音などを大きくしたい時に使用します。
ファクシミリ、テレビ電話、ポケットベル、字幕放送、振動式の時計、玄関ベル、聴導犬などがあります。
「イヤメイト」というシリーズがあります。手ごろな価格とデザインがとてもきれいです。初めて使う人にも安心です。
多彩なラインナップです。特にデジタル補聴器「デジタリアン」シリーズに力を入れています。オーダーメイドもあります。程度によって選ぶことができ、判り易いです。
ドイツに本社をおく会社です。アナログとデジタルがあり、特にデジタルに力を入れています。補聴器もドイツの技術を採用しています。小型で色も目立ちません。オーダーメイドもできます。
デンマーク製の補聴器を揃えています。軽量のワイデックスのAirシリーズやフォナックというメーカーのデザインが他にはない存在感で格好良いです。
このほかにもオーティコン、キコエ、パナソニックなどがあります。